外壁に漆喰を使用するメリットとデメリット、メンテナンス方法をご紹介!

2023年11月25日

漆喰外壁は、防カビ性、独自の風合いとデザイン性などの多くのメリットがありますが、一方でメンテナンスが欠かせないというデメリットも存在します。
具体的にどんなメンテナンスをすればよいのかお悩みの方も多いのではないでしょうか。
本記事では、外壁に漆喰を使用するメリットとデメリット、漆喰外壁のメンテナンス方法についてご紹介します。

□外壁に漆喰を使用するメリット

1.防カビ性

漆喰の主成分である石灰は強いアルカリ性を持つため、外壁がカビに侵されにくくなります。
ただし、常に水がかかり続ける環境では、カビが生育する可能性があることに留意が必要です。

2.独自の風合いと多彩なデザイン

漆喰の外壁は左官職人が手作業で仕上げるため、独自の風合いと温かみがあります。
鏝模様などの手法を用いて、オリジナリティ溢れるデザインが可能です。
漆喰は控えめで上品な素材であるため、現代の洋風な住宅やマンションとも調和が取れます。

3.経年変化の楽しみ

漆喰の主成分である石灰は、2億5千万年前のサンゴなどが化石化したものであり、歴史ある素材です。
外壁に漆喰を使うことで、経年変化を楽しめます。
漆喰は使われるほどに風合いが増し、独自の味わいが生まれます。

また、室内の壁に漆喰を使用する場合、調湿効果も魅力の一つです。
石灰は多孔質の素材であり、微細な穴が多く存在します。
この性質により、湿度などを適切に調節し、快適な室内環境を維持するのに役立ちます。

□外壁に漆喰を使用するデメリット

1.工期と手間

漆喰外壁は左官職人による手作業で仕上げるため、他の塗装方法に比べて手間がかかり、工期が長くなりがちです。
職人の労力と時間が増加し、建設プロジェクトの進行に影響を及ぼす可能性があります。

2.高い費用

工期が長引くため、職人の作業時間が増加し、それに応じて費用も上昇します。
例えば、漆喰塗装(漆喰下塗り+漆喰上塗り)だけでも、一般的な目安として、100平方メートルあたり60万円前後かかることがあります。
他の外壁素材に比べて、初期費用が高いと言えます。

3.カビのリスク

漆喰の主成分である石灰は防カビ性がある一方、他の成分であるスサやノリはカビの成長を助長する可能性があります。
したがって、水分が頻繁にかかり、速やかに乾燥しない環境では、漆喰でもカビが生える可能性があることに留意が必要です。

4.ひび割れの問題

漆喰外壁は一般的に非常に耐久性が高く、石材に近い頑丈さを持っています。
しかし、ひび割れの問題は、下地の状態、施工環境、建物の振動などによって発生することがあります。
小さなひび割れや、補修後の不均一さに適応できる場合、一般の方でもホームセンターや専用の漆喰補修キットを使用して、自己補修できます。

5.メンテナンスの重要性

漆喰の外壁は頑丈で耐久性がありますが、定期的なメンテナンスが怠られると、汚れが目立つようになる可能性があります。
さらに、特定の状況下ではカビの発生も懸念されます。

漆喰外壁を美しく保つためには、10年から15年ごとに専門業者による点検を受けることをおすすめします。
日常的な汚れや損傷に対処するためには、自身でメンテナンスすることが重要です。
また、外壁の素材選択にあたり、初期費用以外にも耐久年数やメンテナンスコストなどの長期的なランニングコストを考慮することが重要です。

□漆喰外壁のメンテナンス方法

漆喰は通常、汚れに強い素材ですが、美しい外観を維持するために定期的なメンテナンスが必要です。
以下に、汚れの程度に応じたメンテナンス方法を紹介します。

1.軽い汚れの処理

漆喰表面の軽い汚れは、洗剤を使った雑巾で拭くことで取り除けます。
汚れが頑固な場合、消しゴムやメラミンスポンジを使ってこすることが効果的です。
ブラシでこすると、漆喰が剥がれるおそれがあるため、使用しないことをおすすめします。

2.染み込んだ汚れの処理

漆喰表面に浸透した汚れは、サンドペーパーを使用して削り取れます。
サンドペーパーの粒度は、280~300番手から始めて、効果が得られない場合は中目(目安は150番手)のサンドペーパーを試してみてください。
汚れが取れたら、細かい粒度のサンドペーパーで表面を滑らかに仕上げることをおすすめします。

3.しつこい汚れの処理

しつこい汚れやカビに対抗するには、スプレー式の塩素系漂白剤を使用します。
塩素系漂白剤を汚れた部分に吹きかけ、一定の時間をおいてから洗い流すことで、汚れを除去できます。
塩素系漂白剤は取り扱いに注意が必要で、皮膚や目に触れないようにしましょう。

4.漆喰のヒビや剥離の修復

漆喰外壁にヒビや剥離が発生した場合、部分的な修復が必要です。
ヒビや剥離が部分的な場合は、ハケやローラー、スプレーで修復できます。
また、補修用の漆喰も販売されています。
大規模な劣化が進んだ場合は、専門の業者に依頼し、漆喰の一部または全体を剥がしてから塗り直すことが必要にな場合もあります。

□まとめ

漆喰外壁は見た目にも耐久性にも優れた素材ですが、その美しさと特性を維持するためには適切なメンテナンスが欠かせません。
汚れの処理からひび割れの補修、定期的な点検まで、外壁の状態を常にチェックし、適切にケアすることが、漆喰外壁を長寿命で美しい状態で保つポイントです。
外壁の素材選択においては、初期費用だけでなく、長期的なランニングコストやメンテナンスの必要性も念頭に置くことをおすすめします。

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